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参考図書紹介

booklist
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個人的に読んだ方がいいかなと思う本を挙げています。

Webデザインに限定しているわけではなく、分野がいろいろ混ざっています。数年前の本が多いですが、今読んでも問題ないものがほとんどです。

この記事は完成しているわけではなく、後々追加していければと思います。一部はBloggerなどで既にご紹介しているものも含まれています。

Webサイト構築

IA100 —ユーザーエクスペリエンスデザインのための情報アーキテクチャ設計

  • 書名:IA100
  • 著者:長谷川 敦士
  • 出版社:ビー・エヌ・エヌ新社
  • 出版年:2009/10/28
  • ISBN:978-4861005770

IA(Information Architecture)についての本です。IAに関する概要が分かりやすく、今読んでも十分に役立ちます。

大規模サイトのみがIAを必要としているわけではありません。情報を設計するという行為自体は小さなサイトでも必要で、サイトの中にユーザーを取り込むような役割を持ちます。もちろん、IAといっても中身は様々ですから、すべて同じレベルで実施する必要はありません。適宜状況に応じて行えるということです。

選択の科学

  • 書名:選択の科学
  • 著者:Sheena Iyengar
  • 出版社:文藝春秋
  • 出版年:2010/11/12(文庫版は2014/7/10)
  • ISBN:978-4167901554

「選択すること」を追求している方の、多少自伝を含んだ本です。著者自身が取り組んだ実験を書いており、いわば生データとその加工の過程も見ることができます。

Webサイトに限りませんが、UIというのはユーザーに選択を迫るものです。選択に関して知ること、考えることは非常に重要です。

もっと細かく大量の事例を見てみたくなると思いますので、その意味では消化不良気味の本かもしれません。

ドット絵プロフェッショナルテクニック ドット打ちからアニメーションまで

  • 書名: ドット絵プロフェッショナルテクニック ドット打ちからアニメーションまで
  • 著者: 高野 隼人
  • 出版社: 秀和システム
  • 出版年: 2005/2/24
  • ISBN:978-4798010113

Favicon用にドット絵を練習するために購入した本です。

残念ながら既に古本でしか探せないのですが、ドット絵の基本といいますか、理論的な部分がしっかりと書かれている非常に良い本です。

例えば、2×2ドットできれいに見える三角形を作るにはどうすれば良いのかが、理論から理解できるはずです。

Faviconは大きめの画像を縮小して作るのが早く、かつ繊細に見えるのですが、1ドットづつドットを打つことで独特の表現が可能であり、それがサイトの魅力を強化してくれるのではと思います。

タイポグラフィ

タイポグラフィの基本ルール: プロに学ぶ、一生枯れない永久不滅テクニック

  • 書名:タイポグラフィの基本ルール
  • 著者:大崎 善治
  • 出版社: ソフトバンククリエイティブ
  • 出版年: 2010/12/02
  • ISBN:978-4797359220

個別のテクニックはもちろん、全体を把握するのにもつかえる本です。

個人的には「一生枯れない永久不滅テクニック」という触れ込みは好きではなく、タイトルにある「基本ルール」が普遍性を持っているという意味で捉えています。

タイポグラフィにも流行り廃りはありますが、根本は基本ルールに基づくものだと思います。「基本ルールに縛られている」のではなく「基本ルールを土台にしている」という意味ですので、お間違えのないように。「基本は要らない」という方は、まず一度目を通して判断して頂きたいです。

Typographic Systems―美しい文字レイアウト、8つのシステム

  • 書名:Typographic Systems
  • 著者:Kimberly Elam
  • 出版社:ビー・エヌ・エヌ新社
  • 出版年:2007/09/28
  • ISBN:978-4861005145

「読む本」というよりは「参照する本」です。

文字レイアウト、つまりどこにどう文字を配置するのかという問題に対して8つの形を基本に多くのパターンを収録しています。

Webデザインでは左揃えが基本ですが、それではどうもよくない場合に見ると気付きがあったりします。また、左揃えにしても、どのように左にそろえるのかという派生パターンの検討も可能です。

日本語組版の考え方

  • 書名:日本語組版の考え方
  • 著者:向井 裕一
  • 出版社:誠文堂新光社
  • 出版年:2008/02/19
  • ISBN:978-4416608265

組版とは、活字を配列する技術です。もう少し具体的に言えば、様々な形を持つ活字を記号なども交えて、美しくかつ読みやすくするための技術です。

この本を読んでも、実務にそのまま活かせることはあまりないと思います。ですが、多くの気付きを得られる本だと思います。Adobeのソフトで文字詰めなどを行うにしても、歴史のある日本語組版の繊細な気遣いを知っていれば見え方が変わるはずです。

文章

作文の論理―『わかる文章』の仕組み

  • 書名:作文の論理
  • 著者:宇佐美 寛
  • 出版社:東信堂
  • 出版年:1998/11/20
  • ISBN:978-4887133082

恩師から勧められた一冊です。非常に具体的かつ有益な内容がつまっています。文体と内容はなかり切り口が鋭いので、その点は注意が必要です。

内容の中でも「言い切れ」は、今でも気にしている部分です。とはいえ、言い切り難いことばかりで実践が難しいのですが…。「言い切れ」の中身が知りたい方は、是非書店で手に取って確認してください。おそらく他にも良い内容を見つけて手元に置きたくなると思います。

アクセス解析やユーザー調査

入門 ウェブ分析論~アクセス解析を成果につなげるための新・基礎知識~

  • 書名:入門 ウェブ分析論
  • 著者:小川 卓
  • 出版社:ソフトバンククリエイティブ
  • 出版年:2010/10/01
  • ISBN:978-4797350845

様々なデータの見方が書かれています。

アクセス解析で表示されるデータは、それ単体では特に有益な効果はありません。仮説を立て、その仮説を立証可能な数値の組み合わせを作る必要があります。

この本ではその辺りが具体的に書かれていますので、とりあえずぱっと使いたい場合にも使えます。もちろんじっくり読むのも良いです。

Webアナリスト養成講座

  • 書名:Webアナリスト養成講座
  • 著者:Avinash Kaushik
  • 出版社:翔泳社
  • 出版年:2009/07/07
  • ISBN:978-4798117898

当初はアクセス解析の本だと思っていましたが、ユーザー調査の比重が大きく、最初から最期まで読めばいろいろと認識が変わる部分があると思います。

実際のWeb関連業務でユーザー調査を行える機会がある方は稀だと思いますが、ユーザー調査を意識することは重要です。アクセス解析によってえられた数値から仮説を立てるだけでは不十分なのですから。個人的には、SEO分野に大きく欠けている部分だと考えています。

人間中心設計の海外事例 (HCDライブラリー)

  • 書名:人間中心設計の海外事例
  • 著者:Righi Carol,James Janice
  • 出版社:近代科学社
  • 出版年:2010/11/12
  • ISBN:978-4163733500

HCD(Human Centered Design:人間中心設計)関連の書籍です。海外の事例を具体的に書いており、ユーザー調査の重要性と手法などが実際の活動を追体験することで把握できます。

エンドユーザーへの好影響はもちろん、HCDの専門家がプロジェクトに与える影響などの内部的な効果にも触れられています。

海外だから、という部分もあるにはあるでしょうが、日本でも化粧品や食品などのユーザー調査はごく普通に行われています。なまじアクセス解析などで数値などがダイレクトに見られるからか、むしろWeb関連の方が大きく遅れているのかもしれません。

EC

売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。

  • 書名:売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
  • 著者:坂本 悟史,川村 トモエ
  • 出版社:インプレスジャパン
  • 出版年:2010/05/14
  • ISBN:978-4844328377

誇張でも何でもなく。ECに関して何か聞かれた場合、自分で考えて返答するよりもこの本を渡して読んでもらうのが一番だと思っています。現時点で4年前の内容ですが、何年経とうがこの本の中身は有益でしょう。

中身をすべて自力で実行できていることは稀だと思います。スキルがどうこうもありますが、意志や時間的な問題で挫折する可能性が高いのではないでしょうか。中身に現実感がない、ということではありません。「あたり前のことをあたり前にする」難しさと同種の意味です。

SEO

検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書

  • 書名:検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書
  • 著者:渡辺 隆広
  • 出版社:翔泳社
  • 出版年:2008/06/17
  • ISBN:978-4798114071

SEOの本は2冊だけ買いましたが、これがその最初の一冊。SEOも流れが速いので古い本はあまり読む必要がないかもしれませんが、今読むならば「具体的な事柄よりも意図やその結果起こす行動を考えて学ぶ」のような見方をすると良いかと。

最初は別の本を買うつもりで棚を見て、いくつか中身をめくってこちらに変えたというのを未だに覚えています。正直な所、書名と表紙の色の強烈さが怪しさを強く醸し出し、中身を見ていなければまず買わなかったと思います…。

いちばんやさしい新しいSEOの教本 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方

  • 書名:いちばんやさしい新しいSEOの教本
  • 著者:安川 洋,江沢 真紀,村山 佑介
  • 出版社:インプレスジャパン
  • 出版年:2014/02/17
  • ISBN:978-4844335351

もう一冊のSEOの本。具体性の高い状況を例示して、細かく意図や方向性などが記載されています。どちらかといえば、ECなどカテゴリーやページの数が多いサイトの内部構造を整える場合に参照する印象です。

内容がターゲットに合わせてかなりシェイプアップされているように見受けられます。その結果、不要と判断された(せざるを得なかった)周辺情報が削られているようにも見えますから、読んで調べてまた読んで、のようにするとより良いかもしれません。

結び

デザインの所で一冊ご紹介したいのがあったのですが、絶版本のためAmazonの新品にはないですね…。中古にはるとややこしいので割愛。

一応軽くご紹介すると、タイトルは「セザンヌの構図」。私のWebデザイン基礎になってるものの1つです。古本屋で見かけたらぜひ手に取ってご覧下さい。要素の配置方法についての深い考察と実例が満載です。

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