WEB/SEO関連資料紹介_4

WEB/SEO関連資料紹介
WEB/SEO関連資料紹介

文献紹介もようやく第4回目。特定の方にはご贔屓を頂いているシリーズですので、大勢の関心に触れずとも筆をとる次第です(涙

主に、NII(国立情報学研究所)で検索して見つけた論文を取捨選択して公開しています。できるだけ本文が読める資料をご紹介したいところですが、新しい論文であればある程公開はされず、古ければ古い程電子化はされていないのが実情です。

と、前フリを前回と微妙に変えてみましたがほとんど変わりませんでしたので、無駄な努力は止めて本題へ。

前提

主にGeNiiで検索した内容を記事にしています。

凡例

以下に凡例を記載します。

  • 本文を読める文献は【本文】と記載
  • 本文データ無しや会員のみ閲覧可能は【抄録】と記載
  • 本文も抄録もなしは【書誌事項のみ】と記載

文献一覧

[Title]Googleの戦略に対する日本の企業の対応について
[Authors] 大橋 秀紀
[Bibliographic] 年次学術大会講演要旨集,27,614-619,2012-10-27,研究・技術計画学会 一般講演要旨
[Readable] 【本文】

なかなか興味深いタイトルですが、残念ながら深い所まで書かれている訳ではないようです。本文自体が短いので実際にお読みになるほうが早いかもしれませんね。

気になる点は、総務省の「23年度電気通信動向調査の結果」を引き合いに出し、65-79辺りのシニアの増加に着目している点でしょうか。タイトルと合わせて考えると論旨は直ぐに想像がつくと思いますが、シニアをターゲットにしたITサービスの展開を提案されています。ちなみに、現在展開中のサービスとして「ぐるなびシニア」「NTT 団塊退職者向けにネットで相談」「協栄事業 ネットでお墓探し」「シニア限定SNS」を挙げています。

…シニア限定SNS。相当にドロドロしそうな気はしますが、心の暗い部分(ストレス/不満感/不安/etc)のはけ口的な意味合いでは需要があるかもしれませんね。シニアだから無欲で無心なんてことがないことは、街中を見回せばすぐに理解できるでしょう。


[Title]感性分析手法によるWebサイトの印象調査
[Authors] 徳丸 正孝
[Bibliographic] 関西大学インフォメーションテクノロジーセンター年報 : ITセンター年報 (2), 23-36, 2011
[Readable] 【本文】

WEBサイトを利用するユーザーが「どう感じるのか」を分析する手法として、感性情報分析という手法があります。この論文では、その手法で得たデータの見方などを説明しています。と、思います。残念ながら、内容が理解できていないため明言できません…。

この論文では、実際に100名を対象に調査を実施したことが書かれています。調査対象となったサイトはニュースサイトが10サイト。具体的には「毎日/朝日/読売/日経/産経/Yahoo/goo/Infoseek/excite/nifty」です。

この論文の主旨とは違いおまけ的な調査結果もありましたので引用します。

さらに、被験者100名の日常におけるニュースサイトの利用状況についても調査した。その結果、普段ニュースサイトを利用すると回答した被験者は67名、利用しないと回答した被験者は33名であった。また、普段ニュースサイトを利用すると回答した被験者の中で、ニュースサイトを利用する理由について最も多かった意見は、「手軽に見れるから」が42名と多数を占めていた」。一方、普段ニュースサイトを利用しないと回答した被験者の中で、ニュースサイトを利用しない理由について最も多かった意見は、「TVや新聞の方が詳しいから」が15名と多数を占めていた。また、ニュースサイトを普段利用しないと回答した被験者のうち10名については、普段パソコンに触れる機会が無いという回答を得た。


[Title]CMSを用いたPC用からケータイ用へのウェブサイト変換方式
[Authors] 伏屋 誠人/因 雄亮/樋口 政和/小池 淳/村上 仁己
[Bibliographic] 成蹊大学理工学研究報告 49(1) 33-40 2012-06 1880-2265
[Readable] 【本文】

タイトルを見た時に期待した内容ではありませんでした。残念…。内容としましては、CMS(ここではWordPress)をつかって的確なケータイへの変換を行う!というものです。中にはKtai Styleという有名プラグインが登場します。読んでいて良く分からなかったのですが、Ktai Styleをカスタマイズしたのか、類似のプログラムを1から作ったかで、問題解決を図っています。が、その問題もう〜ん。という印象でした。

とはいえ、学術論文の中にWordPressが出て来て、大まかに構築に関する内容が記載されているのは初めて見ました。WEB系の雑誌や書籍なら良く見かけますが、なんだか不思議な気分です。ちなみに、管理面に一部を撮影したスクリーンショットもあります。


[Title]2R-4 WordPressを用いたコンバージョン率向上手法の提案(文書管理,学生セッション,データベースとメディア,情報処理学会創立50周年記念)
[Authors] 二橋 宣友/松本 慎平/加島 智子/末並 晃/中村 憲明
[Bibliographic] 全国大会講演論文集 第72回平成22年(1) “1-737”-“1-738” 2010-03-08
[Readable] 【本文】

WordPresが関わる論文を又ご紹介です。LPOなんて単語も書かれており期待感が高まります。が、こちらも内容が抄録程度の模様です。残念…。

論文中には、実際にWordPressのテンプレートを開発したとあります。しかし具体的にどのようなテンプレートなのかは書かれていません。しかしながら、アクセスログを元に分析し、ユーザーが好む形を作った上でテンプレートを開発するという流れはとても興味深いと思います。WordPressのテンプレートと言うぐらいですから、ペラページのLPOよりもっと大規模で根幹的なイメージもありますし。


[Title]「企業ウェブサイト」の潜在的メディア価値の研究
[Authors] 岩崎 暁
[Bibliographic] コミュニケーション科学 = The Journal of Communication Studies(36) , pp.83 – 112 , 2012-12-05 , 東京経済大学コミュニケーション学会
[Readable] 【本文】

文字びっしりで30pの読み応えのある論文です。読み込めてませんが、かなり内容が濃い印象です。企業とWEBサイトの関係をアンケート結果を元に詳細に書いていてます。業種別の差異などにも触れており、考察する視点もしっかりしていると思います。

論文の重要な土台の一つに、企業トップページのメニュー項目調査結果があります。ここも非常に興味深いデータではないでしょうか?本文ページ数で93ページあたりで見られますので、ご覧になることをお勧めします。関連巣情報は、109ページの注記9番にもあります。とはいえなかなか気が向かないかもしれませんので、一部を引用して魅力をお伝えしたいと思います。

逆に、設定割合が10%以下と低いリンクボタンは、「バーチャル工場見学」「安全への取り組み」「技術活用事例」「技術者紹介」「会員情報」「取引先情報」「メールマガジン会員登録」「各種アンケート」「HTML/テキスト切替」「ヘルプ」であった。

結び

今回は、情報量の際はありますが本文が読める論文ばかりを集めることができました。この点、多少満足感があります。中には2012年度と新しい論文もありましたし。

今回のおすすめは、やはり最後にご紹介した『「企業ウェブサイト」の潜在的メディア価値の研究』でしょうか。読んで損はないと思います。この論文はコミュニケーション科学という雑誌に掲載されたものだけあって、WEB系の専門誌にのっているような内容とも、経済誌にのっているような内容とも視点が違います。その意味でも、貴重な論文と言えるかもしれません。

お時間がありましたら、是非本文をお読みくださいませ。

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