「広告制作料金基準表2011-2012」をちらりとみて

広告制作料金基準表(アド・メニュー)2011-2012
広告制作料金基準表(アド・メニュー)2011-2012

制作料金はピンキリですが、業界団体が提示する基準のようなものが存在する場合もあります。

デザイン界隈でかつて有名だったのはJDGDA(社団法人 日本グラフィックデザイナー協会)の料金表でしたでしょうか。もっとも。このページはかなり古い時点のもののようですし、加えてページの存在自体があやふやな気もしますが。

WEB関係の団体で基準となる料金表を提示している所は…残念ながら把握していません。もしもご存知でしたら教えていただきたいです。

さて、料金表を見たいと思う動機は大抵が自らの価格との比較のためかと思います。この場合、料金の比較のためにはこの記事の様な資料も使えますので利用してみてはいかがでしょう?

もっとも、実際に役立つかは微妙なところかもしれませんが…。なんだかんだで統計情報のお話に流れていますので。

「広告制作料金基準表2011-2012」

いきなりですが、この記事に引用するデータは全て「広告制作料金基準表2011-2012」という書籍に載っています。宣伝会議さんから出ている本ですし、実際の所皆さんご存知かもしれません。ご存知でしたら流し読みでお願いいたします。

さてこの「広告制作料金基準表2011-2012」(アド・メニューという呼び名もあるので、以下「アド・メニュー」)ですが。

広告関係の会社さんにアンケートをとって集計した内容が掲載されています。こういう生のデータを数多く集めるのは非常に大変ですから、ありがたい資料ですね。

以下には、この書籍からWEBサイト関連の部分を引用します。なお先にデータを引用していますが、ご覧になる場合は最後まで読んでいただきたいと思います。数値の一人歩きは恐いので。

前提

一点だけ最初にご説明を。

ABCとわかれていますが、これは「アド・メニュー」でデータを表示する際の方法です。三段階に分けている理由を簡単に説明すると、幅が広すぎて一つの値では表せないからだそうです。そのため大体の価格帯に分けてから比較的集中していた額を出されたとのこと。

この時点で少々思う所もありますが、それは後ほど。

WEBサイト制作関連価格表

以下は「アド・メニュー」のp79より内容を引用します。

  A B C
トップページデザイン 50,000〜 100,000〜 200,000〜
ページデザイン 10,000〜 30,000〜 50,000〜
HTML化 8,000〜 15,000〜 30,000〜
CGIプログラミング 15,000〜 50,000〜 100,000〜
GIFアニメーション 5,000〜 50,000〜 100,000〜
Flashアニメーション 20,000〜 50,000〜 100,000〜
修正・更新 5,000〜 10,000〜 30,000〜
管理費・メンテナンス 10,000〜 30,000〜 50,000〜

ご注意点

なるほど、と感じる額でしたか?それともより安くより高くなのか…。

こんな記事を書いておいてなんですが、「額だけ見て納得」はしないで下さい。いろいろ情報が足りていませんので。

なお、以下の内容は本に書いているはずの内容であり、書いていなければおかしい事柄です。探したとはいえ私が見つけられなかった可能性もありますので、どこかに掲載されている事がわかれば以下の内容は訂正か削除いたします。

全体数が分からない

こういった統計情報の場合は「どのくらいの数の企業」に依頼して「どのくらいの企業から回答を得たか」を記載するものです。書籍の中を見回したのですが、発見できませんでした。

通常であれば冒頭部分に記載されているので読み飛ばしはまず無いと思いますが、内容が内容だけにどこかにのっているはず…。

構成がわからない

価格表のABCにも表れていると考えられますが、制作会社の規模は幅が広いはずです。統計をとる以上偏りがでないように対象を絞ったと思われるのですが…記載が見当たらなかったため実際どうだったのかが分かりません。

p69に地域間格差や業種の違いなどで差がある点には触れられていますが、アンケート対象地区がわからないのでは判断のしようもなく。

「意図的に情報を操作しているんだ!」みたいなことは考えていませんが、このあたりがわからないと一次情報源としての信頼度は怪しくなってしまいます。

結び

記事の混線具合が表していますが、当初の構想とは方向性が違う記事になってしまいました。方向の定まらぬ記事ではありますが、せっかく資料を調べて来たのでお蔵入りは悲しく…。

なお、繰り返しになりますがどこかに載っているはずの事柄かもしれませんので、記事の内容自体私のミスの可能性もあり得ますが。

興味深いのは、冒頭で書きましたJDGDAのような団体が出す基準があるにも関わらず、印刷物関係の各価格表もABCに別れている点です。クライアントや案件内容によって差が出るのが当然なのですから、幅も広がろうというものではありますが。

しかしながら、基準はあった方が断然良いかと思います。基準を元に変更する場合と基準なしに変更する場合では違いもでるでしょうから。

引用はしませんが、「アド・メニュー」には各項目の説明がある程度掲載されています。中には興味深い内容もありますし、読まれる場合は価格表以外の部分も読むことをお勧めします。


2011-2012

2013-2014

2015-2016

追記

Web系の雑誌には定期的に価格に関する特集が組まれている印象がありますので、そちらの方が資料的には役立つと思います。むしろそれをまとめて出版していただいた方が…。

とはいえ視点は多い方がよいですから(多すぎるとダメですが)、普段見る場所以外からの情報をご覧になられることをお勧めします。同じものを同じ場所で同じように見ていたのでは得るものがかわりませんので、変化は重要かと。

「アド・メニュー」に関して言えば、Web系以外の価格も当然載っています。A4ポスターやイラストの価格や、私には割と重要な撮影の価格も。他にもラジオのCMの価格なども面白いですね。

興味のある方は図書館で閲覧するか書店で購入してご覧下さいませ。

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