今回で4回目となりますが、ようやく初日分が完了です。長かった…。
今回の記事は4番目に登壇された住太陽さんです。旧ブログにて関西SEOサミットの記事を書いた際に、公開後直ぐにTwitterでとりあげていただいたのはうれしい思い出です。
思えばあの頃からフォローしていただける方が増えたように思います。主にSEO関連で。
初日に記事を書き上げてTwitterで少しやり取りをさせていただき、2日目でご挨拶しますといったもののどうにもタイミングが掴めず引っ込んだのは今でも悔まれます。あの場所にはSEO関連で相当な方が多くいらっしゃいましたし、その方々とお話するチャンスでしたのに…。
反面、今の私ならまだしも当時の私ではお声かけしてもロクな話ができなかったと思います。今もSEOについて理解している訳ではありませんが土台的な視点は持てたと思いますので。
さて、それでは肝心の講演内容です。
ご留意点
関西SEOサミットの記事に共通する下記のご留意点があります。
- この記事の関西SEOサミットは2010年に開催
- 当時を振り返った内容
- メモから再構成した内容
記事の対象となる講演内容は今現在の状況にそぐわない可能性があるという事です。
住太陽氏の講演
住さんについて講演当時には失礼ながら存じ上げませんでした。SEOという分野に疎かったのが原因ですが、それだけに初期に触れる情報として住さんの講演はとても有益でした。
昔からSEO業界で有名な方だそうで、講演当時でも古株のSEO専門家だったようです。残念ながらリアルタイムに住さんのSEOの歴史を見ていた訳ではありませんのでどうこうはいえませんが、講演内容はともて現実的な内容だったと思います。
他の方の講演は有益ですが、例えばクライアントが簡単にマネができるものでないイメージでした。これは主に講演の視点の違いであり、WEB屋が対象かWEB屋のクライアントが対象かの違いでしょう。
クライントができる事とWEB屋ができる事は違います。この点を念頭に講演を聞けば得る物はまた違った形で多くあります。
ですので、この講演内容に関しては特に誰が行うSEOなのかを念頭に置いていただきたいと思います。
また、他の方の講演と違い多くの項目が箇条書きでどんどんでてくる様な内容でした。
他の記事に比べて少し記事の内容が違いますのでその点もご留意をお願いします。
前置き
講演の最初に「タグの話はしない」という趣旨の事を仰られました。strong使いまくれなどの話ではありません。
次いで、講演のポイントとして以下の点を挙げられました。
- 新規トラフィックの誘導経路を整理
- 被リンクの優位性
- 被リンクの構築方法
- 簡単で効果的な被リンクの構築方法
ワクワクする内容ですが、当時のメモ書きを見ると全て箇条書きで何とか記録したという程度の情報しかありません…。基本はメモの通りの箇条書きで行かせていただきます。
新規アクセスの経路
アクセス解析において新規経路の把握は重要です。
リピーター率が多い場合は固定ファンが多いと言えますが、割合が多すぎるとアクセスの総数は増えません。増やすためのヒントは現在の新規経路にありますから、それだけ重要だといえます。
講演で内容は以下の通り。
- 被リンク(クチコミの結果)←安定的
- 検索(諸要因の影響あり)←非安定的
- 広告(予算次第)
被リンクの優位性
前段の経路の中でも被リンクが有効である事を以下の点からお話しされていました。
- 蓄積される(一過性ではない)
- CVRが高い(被リンク>広告>検索)
- 検索数の限界を超越(SEOとPPCの弱点)
- アクセス数が安定する(アルゴリズムの変動による変化が無い)
- 検索エンジンに評価される
被リンクをSEOの評価要素としている以上、これらのメリットのほとんどは当時も現在も今後も変わらないでしょう。
被リンクの種類
一言で被リンクと言ってもいくつか種類があります。ここではそれらについての事柄を。
- 相互リンク
- 少数なら効果あり。取引先や知人などからが考えられる。特にサイト立ち上げ初期は重要かつ有効。ただしリンクファームは意味無し。
- 自作自演リンク
- サテライトの手間をメインサイトに向けた方がよい。似たようなサイトになるなら尚の事メインサイトに一本化。しかし、使い方よってはドメイン信頼度が上昇。IP分散に拘るよりリンクからのトラフィックを重視。
- ペイパーポスト
- 日本人はやらせを嫌う。広告と明示されていても信頼度が低下してしまう。余計な露出なのにコストがかかる。
- ペイドリンク
- botにしか意味の無いクリックされないリンクばかりかも。維持費がかかり費用対効果が疑問
ペイドリンクに関しての補足として、被リンクを得づらいジャンルのサイトや立ち上げたばかりなどだと有効かもしれないとのことでした。
ただ、重要なのはしっかりとした質をもっているかどうかであり、リスキーなゴミリンクは有効ではありません。
リンク元
リンク元は第二のランディングページと考えるべきだと仰っておられました。つまり被リンクのランディングページの増加と同義であり、このトラフィックのCVRは検索トラフィックよりも高いとの事でした。
メモから重要だと思う事柄を抜き出します。
自分のサイトで完結してはいない。してはいけない。
リンク元をランディングページと考えるならば自サイトで完結する構造ではなくなります。何が何でも自サイトで用意する必要はありませんし、その方が効果的な場合があります。
たとえば、メーカーのサイトである商品を掲載する時に過剰なクチコミの掲載は信頼度の低下を招きます。しかし商品がクチコミで広がりブログなどでとりあげられて行くと多くのブログからリンクがもらえる事でしょう。この場合、外部のクチコミがメーカーサイトの商品ページへのランディングページの役割を効果的に果たしてくれます。
リンク元が有効なトラフィックであるのならキーワードによっては自サイトよりも上位でもかまいませんし、自サイトが弱いキーワードで上位に表示されていればより有益です。
そのためには、ランディングページとなってくれるサイトを支援する事も必要とのことでした。
被リンク構築の実践
被リンク構築の実践として以下の点を挙げておられました。
- リンクされやすいコンテンツを作る
- リンク元を増やす
- リンク元のアクセスを増やす
- ブログを使って対話する
ブログを使って対話をする件について、メモにはないのですが…。確かリンク元に関わる記事を書きトラックバックを送る様なことだったと思います。コメントで終わらせずに記事同士のやりとりいうイメージでしょうか。
コンテンツを作る
コンテンツの作り方のコツです。
- 多くの人が知りたがっている情報をまとめるのが基本
- ナレッジコミュニティーが参考になる
- 情報を探している人が使う検索キーワードを参考にする
ナレッジコミュニティーとはYahoo知恵袋など。
疑問と回答が載っていすし、コンテンツ作成時に参考にされる方もいいのではないでしょうか?効果は推して知るべしですね。
ブログがお勧め
コンテンツ作成の舞台はブログがお勧めとの事です。
- 商用サイトの被リンク構築は難しい
- ドメイン信頼度の観点から、ブログはサイトと同一ドメインに設置した方が良い
- ブログはブログらしいデザインの方がいい
- TwitterやFacebookなどはブログを補助するものとして活用
この段では無料ブログを薦めてはおられませんでした。理由は上記のドメイン信頼度。
SEOを意識したサイト構築の場合、無料ブログを使用する事はあまり薦められません。まずは無料ブログだけでWEB状の活動を開始する場合でも独自ドメインの利用が推奨されます。
被リンク構築のためであれば無料ブログも良いでしょうが、自サイトの一部であるならば自サイト内にWordpressなどを用いてブログを構築する方が有益です。
運営の点からも、ブログ記事によってコンテンツの厚みを増す方法はコストが少なく有効だと言えます。
被リンクの構築方法
まずは、簡単ではない方法のため難易度の高い被リンクの構築方法をお話されていました。
- バイラルコンテンツを連発する
- アルファブロガーを目指す
- ソーシャルブックマークで露出を継続させる
- リンクウェアを流行らせる
- リンクベイティングを連発する
- インフォグラフィックやおもしろ画像を作成公開
リンクベイティングとは「つり記事」と呼ばれる記事などのえさを撒いてアクセスを得る方法です。
やり方の如何で問題がある事もありますが、成功すれば強力な手法のようです。
簡単な被リンク構築方法
簡単とはいえもちろん努力は必要です。しかし、十分に実現可能な方法でもあります。
- ブログでの被リンク構築は「対話」
- 他のブログとの交流は被リンクを生む
- 独り事は続かないけれど会話は続く
- 独り言は無視されて当然。自分から話かければ聞いてもらえる
- 積極的に他のブログに話しかける
松尾さんの講演と被る内容ですが、それだけに大事な点だということです。交流は重要な手段となり得ます。また、SEO的な意味だけではなく運営モチベーションの維持にも大きな効果があります。
講演のまとめ
住さんの講演のまとめとしてメモから以下の点を引用します。
- 被リンクはトラフィックの誘導経路
- リンク元が上位表示されるのは好都合
- 被リンクは交流を通じて増やせる
- 交流のログはランディングページになる
- 外部とリンクでつながるのはWEBの本質
結び
住さんの講演内容は具体的ですぐさま実践できるものが数多くありました。
私はSEOセミナーをうけた経験がほとんどありませんが、他のセミナーの具体性とは明らかに違いがありました。
たとえば、あるセミナーではタグの個数やキーワード含有率や設置場所などを数値も示して非常に細かく提示していました。が、どう考えてもトレンドに立脚した一過性の手法でしたし、検索エンジンの評価を意図的に吊り上げる作り方でした。
それに比べ、住さんが2010年に行ったこの講演内容は現在でも有効なものが多いはずです。
恐らく検索エンジンというサービスを意図しつつも、その根底には人間を据えているからではないでしょうか?人間がクチコミを広げリンクを設置する以上、今後も変わらず有効であることでしょう。
検索エンジンのアルゴリズムや評価方法は常に変化します。ですがその方向は「より人の役に立つ情報を提示する」ことに他なりません。SEOに限定する必要すらなく、WEBに情報をだすならば誰かの役に立つ情報である事が重要なのだと思います。
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