有効なクリックの為に「バナー忌避現象」を考える。

バナーは見えているのか見ないのか。
バナーは見えているのか見ないのか。

この記事は旧ブログからの引っ越して来た記事(2010年6月執筆)です。基本当時のままですので、既にお読みの方は何のメリットも無いかと思います。まだお読みでない方には、もしかしたら何かしら得る物があるかもしれません。

さて、以下からが本題です。

有効なクリックの為に知っておきたい現象が、バナー忌避現象です。
有効なクリックとは、今回は主にWEBサイトにやブログに張られているバナーにたいするクリックを念頭においています。
しかし、実際にはバナーかどうかに関係ない話です。
もっといえば、今回のテーマはWEBサイトのコンテンツの見せ方に関わってくる問題です。
この意味ではサイトのより広い範囲に適用できるものではないでしょうか?
以下に書くことが有効に作用するかどうかは検証を重ねる必要が有るので、こういう現象が影響を与えている原因の一つではないかというように捉えて頂ければと思います。

バナー忌避現象とは?

バナー忌避現象とはどういった現象なのでしょうか?

現象の結果として現れる状態は、読んで字の如くです。
つまり、閲覧者はWEBサイトやブログを見る時バナーを避けてクリックしないという現象です。
クリックされないバナーは、その意義のほとんどを失ってしまいます。

人にもよりますが、最近ではバナーをクリックする事が減ってきているのではないでしょうか?
原因にはいくつか有るかと思います。
例えば、

  • クリックしたら、変なサイトに飛ばされた経験
  • 1ページにバナーが有りすぎて辟易としている
  • にぎやかすぎて引く

などは理由としてありそうです。
特に過去の経験を元にバナー嫌いになると、簡単にはバナーに関心をもってもらえないでしょう。

上記にようにバナーをクリックしない現象派いろいろと有ります。
しかし今回は上記の原因と状況とは違うバナー忌避についてがテーマです
このバナー忌避行動はどちらかと言えば無意識に行われるようです。
バナーのデザインやテキスト等の質とは関係がありません。
いくらバナー自体に手を加えようとも、回避は難しいはずです。

バナー忌避現象の原因

では、バナー忌避現象の原因はどのようなものでしょうか?

この答えは実はとても単純です。

「目に入っていない。認識されていない。」

これが理由です。
バナーだと認識されていなければ、クリックのしようがありません。

もう少し説明すると、イメージ的には道路標識と同じといえるかもしれません。

道路を歩いている時、道路標識を気にしている人はどれほどいるでしょう?
車で走れば別ですが、歩いているという状態では気になりません。
ある意味命を守る為の標識でもあるのですが、その標識ですら認識されていないのです。

見えているけれど、見ていないもの。
実はここがとても重要な点です。

バナー忌避現象が起る状況

バナー忌避現象は、状況により発生するのです。
具体的には、サイトに来る閲覧者の状況によってです。
前述の通り、バナーの質は根本原因ではありません。

通常、閲覧者は何かの目的を持ってWEBサイトを訪れ、それぞれの状態にいます。
この状態を仮にECサイトに当てはめると、

  • リンクを辿ってたまたま訪れ、見ているだけ
  • 噂で聞いた情報を探している
  • 特定のジャンルの商品を探している
  • 特定の商品を探している
  • 特定の商品の値段を比較している
  • 買う気でいる

などとなります。
暇つぶしの人や無目的でブログやサイトに来る人も、「目的が無い」という状態をもっており、閲覧時のいずれかの状態に当てはまります。

そして、この状態によりバナー忌避現象が起ります。
それぞれの状態でサイトに求めている情報は違うので、その情報と合致していないとバナーであれなんであれ見過ごされてしまいます。

求める種類の情報が無いとわかると、とても離脱しやすい状態になります。
この状態になれば、余計に目的以外の情報には見向きもしません。

特にバナーに関しては、その目的を閲覧者がほとんど意識せずにわかっていると考えらます。
そのため、余計に避けられやすいでしょう。
なにせバナーだと見たとたんにわかり、自分に必要かどうかを瞬時に判断してしまうのですから。
買う気もないのにバナーに意識を向ける人は多くないはずです。

以上をまとめると、

閲覧者の状態によりバナー忌避は起る

となるわけです。

バナー忌避現象への対策

バナーをクリックされないという大きな問題に対して、一概に有効な方策がこれだという物はありません。
それぞれの持ち味を活かし、閲覧者を引き止めるしか無いのです。

こういう関係の問題であればLPOが一番ふさわしい考え方でしょう。
ページへの到達経路がわかるからこそLPOが可能なのですから、経路から推測して相手の状態を把握できれば何かしらの対策は出来るはずです。

また、別のアプローチとしては客(閲覧者)の状態を変化させるという手も有ります。
興味を引く仕掛けを用意し、最終的に客の状態を一段あげることを目的とします。
もちろん、一気にゴールまで持ち上げられれば良いのでしょうが、それはかなり難しいと言えます。
サイト全体を巡回している間にゴールを目指すという造りでないと、実現は難しいでしょう。
1ページですべてが変わる等と言う事はまず有りません。
変化を起こすなら、地道にかつ周到な手段を講じる方が成果を見込めるはずです。

最後に

以上がバナー忌避現象の私なりの考えです。
最初に示した通り、バナーとは書いていますがコンテンツのすべての部分に対して適応できる問題だと思います。

対策のところで書いたことを別の言葉で表せば、以下にこちらに都合の良いストーリーにそれる事が出来るかにかかっている訳です。
そして、ストーリがうまく流れるようならどのようなコンテンツでも、注目を浴びる可能性が出てきます。
それぞれのサイトに独自のストーリーを組み立て見てはいかがでしょうか?
きっと、何らかの効果が見込めると思います。

※今回の記事は「デザイ二ング・ウェブナビゲーション」に基づき、自分なりの考えを書いています。

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