目次を付けたサイトのクリック数を計測していたので、簡単ではありますが大まかな計測結果を記録として残したいと思います。
目次を目にした当初は否定派でしたが、実際にはどうなんだろうと思い調べていた次第です。
「webサイト全体を対象とした傾向」という大きな視点ではなく、単なる一例に過ぎない点は留意してください。
前提
実験用のサイトのためボカしていますが、計測対象サイトは以下のような感じです。
- スマホのアクセスが9割近いサイト
- ジャンルはweb系ではない
- ユーザーは恐らく女性が多い
目次の状態は以下の通り。
- JSでページ内のh2タグの中身を取得し、その中身を目次用アンカーとして出力
- 最初のh2の直上に表示
- 開閉式ではなく最初から全て表示された状態
計測方法は以下の通り。
- Googleタグマネージャーによる全aタグのクリック数計測
- URLの指定でサイト内のクリックのみを判別
- aタグのクラス指定で目次とそれ以外のクリックを判別
- 計測期間は2018.1から2018.10
今回は利用されているのかどうかだけがわかればよかったので、かなり大雑把な計測となります。
ちゃんと見るならスマホとPCや画面サイズなどで分けた方が良いのですが、スマホがほとんどなのでその辺も考慮しません。
計測結果
利用されているか否かの傾向だけ分かればよいので大雑把に書きます。
- 全内部リンククリック数の内、3割以上が目次のクリック
計測初期からほぼ一貫してこの割合でしたので、対象サイトでは目次は利用されているという結論となります。
その他のリンクを含めた割合
こちらも大雑把ですが以下のリンクも計測していたので、ついでに目次と同様に内部リンクの全クリック数における割合を記載します。
リンク種別 | 全数に対する割合 |
---|---|
本文内テキストリンク | 37% |
目次 | 37% |
本文下関連リンク | 19% |
グローバルナビ | 1% |
目次は本文内リンクとほぼ同じ数となり、個人的には想定以上の利用数でした。
なお本文下関連リンクはページタイトルのみでサムネイルや概要もない単なるリスト状態です。
また、表内に含まれない特殊なリンク(画面の上部下部に固定するリンクなど)は除外しています。
サイト構造に構造に沿ったリンク
大雑把な確認なので正確ではありませんが、グローバルナビや記事下関連リンクを経由したサイト利用は以下のようにセッションあたりのページ数が増す傾向があります。
リンク種別 | セッションあたりのページ数 |
---|---|
本文内テキストリンク | 2.87 |
本文下関連リンク | 3.18 |
グローバルナビ | 5.05 |
違いが出る理由の仮説は以下の通り。
- リンクがサイト構造が提示できているか否か(=アンカーテキストを見るだけで他のベージの存在まで推測出来るか否か)
- サイトの基本的な回遊方法を知っているか否か(=グローバルナビから各カテゴリーの一覧のようなページに移動できる、あるいは戻れることを知っているか否か)
簡単に言えば「リンクがそれ単体以上の意味を持っており、ユーザーがそのことを認識しているかどうか」の違いであり、「このサイト内には欲しい情報があるかもしれない」という期待感を持たせる可能性を考えると、この点は重要に思います。
CVへの影響
クリック数ではなくCVへの影響こそが重要、という部分はありますので少し触れます。
結論から書きますと、残念ながら目次の有無でCVに有為な変化が起こることは確認できませんでした。
一応CVは設定していたのですが、最終的なCV(通常は購入や登録など)自体の数が少なく目次がCVに貢献しているのかどうかが判断できるレベルではありませんでした。
最終的なCVの手前、例えば「問合せのアクション自体はなくとも、問合せページへの流入は増えた」というような変化は多少見られましたが、微増程度のため効果があったとも言えず。
唯一言えそうなのは「目次を付けてもCVに顕著な悪影響はでない」ということでしょうか(顕著な好影響もありませんでしたが)。
他方、クリックされた目次の項目名はCV向上の参考情報として使える可能性もあり、目次を付けるなら数の計測と同時に項目名の取得も行うとよさそうです。
結び
片手間で適当な計測を行っても得るものはあまりないのですが、少なくとも当初の目的である「目次は実際に利用されているのかどうか」という点に関する結果は得られました。
そのため現状では目次に対して肯定的ですが、CVに寄与するか否かという点では保留中です。
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