露出計として使える「L-308S (FLASHMATE) 」:撮影機材紹介

前々から気になっていた露出計を手に入れることができましたので、少しご紹介です。といっても実際はぜんぜん使えていませんし、このL-308Sは露出計ではなく本来はフラッシュメーターなのですが…。

しかしながら、価格と機能の折り合いがよろしいようで、私のように使ってみたいレベルなら十分といえそうです。

なお、私自身がまだ露出計を扱い慣れていないため、記事の内容としては薄いです。その点はあらかじめご了承ください。

セコニック社の「L-308S(FLASHMATE)」

セコニック社の「L-308S」
セコニック社の「L-308S」

冒頭で述べましたが、L-308Sはフラッシュメーターです。故に名前は「FLASHMATE(フラッシュメイト)」露出計として使える、というもののようです。しかしながら定常光(フラッシュのような一瞬で大光量を発するものではなく、常に照射されている光)の計測ができますので、その意味では露出計と言って良いかなと。

価格に応じて機能はシンプル。出来ることが少ないようで、その分ボタンは電源を入れても4種類しかありません。初心者にはこんな感じで問題ないのでしょう。実際に、露出計素人の私では十分です。

露出計で光をはかることを測光(そっこう)といいますが、L-308Sの測光形式は「入射光式」「反射光式」の2つです。測光をする部分を受光部といいますが、入射光式のための「光球(丸形)」と「平板」の2種類があります。平板に関しては着脱式のため、普段は外しています。ちなみに小さい袋が付属しており、そこに入れて保管します。

ボディはプラスチックのため軽く、なんといいますか頼りなさげです。が、持ち運びを考えると軽い方が断然いいです。そして、持ち運びという点ではやはり大きさ。小さいです。63mm×110mm×22mmしかありません。本体を入れる用のケースもありますが、それに入れてもかさばりません。助かります。

露出計とは

数値が見える
数値が見える

なお露出計とは、その環境下で最適な撮影を行える絞り(F値)とシャッタースピードとISO感度などを表示する機械です。…と書いても問題ないと良いのですが。

以前は計算で出していたようですが、現在は電気式、つまりデジタルです。そのため、動かすには電池が必要となります。私がこのL-308Sを購入したカメラ屋さんでお話を伺ったのですが、充電池は電圧の変化があるから使わない方が良いとのこと。なので、L-308S用に久しぶりに単三電池を買いました。

デジタルカメラがほとんどの現在、実は露出計はカメラについているので無用の長物的な扱いのようです。曰く、「カメラの露出計が基本」とのこと。また、もともとフィルムの時代には撮影前の光の調整は非常に重要だったため(現像しないと具合がわかりませんから)にうまれた機器ですし、取り直しも簡単で撮影した瞬間に液晶でできが確認できるデジタルカメラであれば役割の重さが違って当然です。

とはいえ、単体に意味がない訳ではありませんが。

フラッシュメーターとは

フラッシュメーターとは、ごく単純にフラッシュのような瞬間光を測光するための機器です。使い方としては2つあり、有線と無線でありL-308Sも両方可能です。

有線とは、モノブロックなどからカメラや電源部につなぐ部分(コネクタ)を露出計に付けて使う方法です。この方法ですと、発光のタイミングと測光のタイミングをあわせることが可能です。タイミングが合えば一瞬で測光ができ、他の余計な光に影響されることもありません。

無線、といっていいのかわかりませんがセコニック社の説明書にはコードレス測光とありました。これは、フラッシュ測光用の設定にして被写体付近に露出計を設置し、強い光が受光部にあたった瞬間に測光するものです。有線と違いタイミングがずれる可能性がありそうですが、コネクタが使えない状況下では助かります。

入射光方式と反射光方式

L-308Sの入射光式測光法(光球)
L-308Sの入射光式測光法(光球)

露出計で重要な点は、入射光方式と反射光方式の選択ができることです。

入射光方式とは、被写体まで露出計を持っていくことで被写体にあたる光を直接測光できる方式です。光球をカメラに向けて使えばカメラ方向からみた測光が可能ですし、光源に向ければ照度計として光がはかれます。

反射光式とは、カメラの側に露出計を持ってきて、レンズ方向に露出計を向けて測光する方法です。カメラの位置に来る光を測光することで、カメラ位置からの最適な値を見せてくれます。

なお、入射光方式は光球と平板で用途が違います。光球は凹凸のある被写体に使います。平板は平面的な本やチラシみたいな被写体に。L-308Sよりもずっと高価で多機能な露出計の場合、光球を出したり引っ込めたりできます。光球を引っ込めた状態での測光で平板と同じようにできるため、上位機種には平板がないもようです。

デジタルカメラでは不可能な測光

L-308Sの反射光式測光(光球をずらして使用)
L-308Sの反射光式測光(光球をずらして使用)

さて、現在では無用の長物とも言われることがある露出計ですが、デジタルカメラ本体の露出計ではできないことができます。それが入射光式測光です。これは当然と言えば当然ですよね。

デジタルカメラで撮影する場合、被写体に持っていって、カメラを照明に向けるなんてことしませんものね。カメラは基本的に反射光式測光なのです。そして、この反射光式測光の基本が18%グレーであるためグレーカードが有効になるのです。

プロカメラマンが光を作る場合、被写体の各面の照度を測り、目的にあった最適な光をつくるそうです。こういう場合にカメラ側からの測光ではたりません。もちろん、被写体が風景のようになものになると入射光方式ではどうしようもないので、反射光方式が重要になりますが。この場合、カメラよりももっと精度のいい反射光式露出計を用いることでより正確な測光が可能です。

結び

現時点ではここまでです。まだ使い方を試しているところでして、使うことによる効果などが書けません…。

デジタル一眼であれば、カメラ内蔵露出計で事足ります。足りるのですが、液晶やiPadなどでOKだった写真がPCでみると露出不足なことが多く、なにかしらのガイドが欲しいと思っていました。液晶を見ながら感覚でというのはもちろんよくある話ですが、それよりも正確な判断ができればより効率的に求める写真が撮れるのではと。私の場合はモノブロックストロボでの撮影が多いため、フラッシュメーターとして使えるのも助かりますし。

そういう意味では、私が水平器をつかっているのと同じ理由だと言えます。単機能なればこその安心感や信頼性、取り回しの良さ。…多少趣味の部分が含まれますが、信頼できる機材の重要性は誰しも認める所でしょう。

蛇足

今回の露出計の写真はスピードライトのSB-700の撮影練習でもありまして。暗くした室内で、照明はSB-700のみです。

F値は5.6、ISOは320、シャッタースピードは1/60、レンズは60mmでした。

なお、SB-700を使用した記事もあります。

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